8/22 都内のアカボシゴマダラ

 前日、ATSさんにお世話になり校外のアカボシゴマダラに無事出会うことができ、今回の最大の目標を達成することができたので、翌日の今日はトンボ方面にでも走ろうか、などと考えていたのですが、諸般の事情により拠点からは遠く離れられなくなりました。
 そこで、比較的近場である23区内でアカボシゴマダラを見ることにしました。
 とはいうものの、私のもうひとつの趣味である「鉄」との掛け持ちですので、あちこち探索したわけではありませんが。
 
 早朝からの「撮り鉄」が一段落した後、やってきたのは某公園。
 
 最寄り駅で降りて公園に向かって歩いていると、街路樹に絡んだヤブガラシの花にチョウの姿が見えました。
 
アオスジアゲハ
イメージ 1
 常時数頭が吸蜜に来ていて、追いつ追われつするのでなかなか落ち着いてくれませんが、何とか数カット撮影に成功。残念ながらその中には斑紋が多いのはいませんでした。
 
 公園の入り口に近づくと、道ばたに黄色いチョウが。
 
イメージ 2
 ヒメジョオンでの吸蜜シーンは初めて見ました。
 
イメージ 3
 地元でもおなじみですが、せっかくなのでシティガールにモデルになって貰いました。
 
 公園に到着、入り口でアカボシゴマダラのことを係の方に尋ねると「私は知らないなぁ。ボランティアガイドに聞いてください。」ということでガイドの方を紹介していただきました。
 ガイドさんは「結構飛んでますよ。観察されるなら樹液が出ている場所が良いですね」とご案内いただきました。
 
 到着したときはチョウ類の姿は見られませんでしたが、しばらく待つうちに1頭の白黒まだらのチョウが飛んできて樹液にとまりました。
 
イメージ 4
 在来の本家本元ですね。アカボシが増えるにしたがって数が減っている話を聞いたことがありますが、出会えて良かったです。もっとも、地元ではゴマダラばかりなんですが。
 一回りして戻ってくると、ゴマダラチョウに替わって今度は赤い模様のチョウがいました。
 
アカボシゴマダラ
イメージ 5
 東京のアカボシにも出会うことができました。
 
 ただ、この公園、樹液の出ている位置が高いので、撮影にはちょっと不向きかな、という印象を持ちました。
 
 そうこうしているうちに1頭のアカボシが高い樹の上から舞い降りてきて、草むらの中に潜り込み、その中でちょこまかと移動を繰り返していました。何をしているんだろうとそっと近づくと、草むらの中にエノキの幼木があり、その葉に産卵をしていたのでした。
 
アカボシゴマダラ 産卵
イメージ 6
 前日、ATSさんに教えていただいたのですが、アカボシゴマダラは幼木を好んで産卵する、それも葉の表に生み付けるとのことでしたので、しばらく見ているとまさにそのとおりの産卵行動でした。
 
アカボシゴマダラ 卵
イメージ 7
 飛び去った後の葉を観察すると、卵が見つかりました。
 
 観察を終えて公園内をひととおり回りましたが、思ったより他のチョウの姿は少なかったです。
 
キタテハ
イメージ 8
 わずかに樹の幹にとまっているキタテハや飛び回っているルリシジミを見た程度。
 代わりにセミはたくさんいました。一番多かったのはアブラゼミ。ミンミンゼミもたくさんいるようでしたが、南方系のクマゼミの声は聞くことができませんでした。
 
ミンミンゼミ
イメージ 9
 テレビ、ラジオでセミの声といえば一番出てくるのはミンミンゼミのように思いますが、私の地元では(高標高地は別にして)平坦地ではミンミンゼミの声を聞きことはごくまれです。
 以前はアブラゼミ、今はクマゼミのやかましい声が主体となっていますので、「セミの声=ミンミンゼミ」というのが理解できませんでした。たしかに声に特徴があって、わかりやすいんですけどね。ところが、東京方面へ来ると平坦地でも普通にミンミンゼミがいるんですね。これで納得した次第です。
 
 セミといえばもうひとつ。
 ツクツクボウシは地元では夏の終わりに鳴き始めるものだと相場が決まってまして、これが聞こえてくると「夏休みが終わってしまうなぁ…」ともの悲しくなったものでした。
 ところが高校を卒業して静岡に住んでいたとき、7月末頃からツクツクボウシが鳴き始めたのにはびっくり仰天した覚えがありました。「ところ変わればセミの種類や鳴く時期が変わる」を実感した次第です。
 
 ところで、ツクツクボウシの鳴き声、近頃聞く機会が減ってしまいました。これも少なくなってるんでしょうか…ちょっと寂しいですね。
 
 おしまいです。