4/2 ギフチョウ、キアゲハ、ニホンセセリモドキ
前日の昼休み、席でウトウトしていると携帯に着信。いつもお世話になっているOさんからでした。「明日、北陸へギフチョウを見に行くんやけど、一緒にどう?」「行きます!」即決で返事しました(笑)。
でも、どこに行くか具体的なプランはない、とのことでしたので「私も当たってみます」といったものの、年度始めの仕事が溜まっていて残業の気配濃厚。それでもなんとか区切りの良いところまで片付け、帰宅したのが待ち合わせ時間の2時間前。それから晩ご飯を食べ、準備して、風呂で汗を流して残り30分。下調べの時間は残っていません。
そこで思いつき、Mさんに電話してみると「明日行きます」との願ってもない返事に、図々しく現地での待ち合わせをお願いし、家を飛び出したのでした。
途中食料・飲み水を調達しながら現地近くのパーキングで仮眠、辺りがすっかり明るくなった頃から行動開始したものの、車を降りると「寒っ!」。でも空を見上げると明るく、温度が上がりそうな雰囲気にほっとしてみたり。
合流する時間までまだしばらくあるので、Oさんと周辺の雑木林を徘徊。林縁にヤマエンゴサクの花やミヤマカタバミの蕾、ヤブツバキの花などが目に付きます。一番の目的であるギフチョウとコラボするカタクリの花はというと、ポツポツと目に付きますが、まだ閉じたまま。それでもギフチョウが飛ぶのを見かけると、俄然やる気が出てきます。
頃合い良しと、Mさんに電話をすると、既に到着されており活動を開始しているとのこと。あわてて合流するために道を急ぎました。
ようやくポイントに辿りつくと、Mさんと息子さんの姿がありました。息子さんとは10カ月ぶりかな?小学生ながらMさんのカメラ1台を横取り(笑)し、一人前にギフチョウを追いかけて駆け回っていました。
途中でTさんも合流し、5人でギフチョウを追いかけます。
本年15種目が春の女神でした。
さて、肝心のギフチョウは、晴れるとどこからともなく飛んできて、日が陰るとピタッと姿を見せなくなるいつものパターンで、悩ませてくれます。
それでも何とか念願だったカタクリでの吸蜜シーンをたっぷり撮ることができました。
そろそろ吸蜜タイムが終わったのか、飛び回るばかりになったので撮影タイム終了。Mさん、どうもありがとうございました。
この後はTさんとMさん親子はさらに北へ足を伸ばされるとのことでした。
私とご一緒したOさんは、翌日所用があるとのことであまり遅くなることができません。
そこでMさんたちとはここでお別れし、あわよくばさらにギフチョウを、との考えもあって、周辺の手軽に登れそうな山を徘徊することにしたのでした。
そこでMさんたちとはここでお別れし、あわよくばさらにギフチョウを、との考えもあって、周辺の手軽に登れそうな山を徘徊することにしたのでした。
さて、某山の登山口に到着、早速山頂を目指しました。既にお昼前、朝は閉じていたミヤマカタバミも綺麗に咲いています。
ミヤマカタバミ
一般的に白い花が咲くミヤマカタバミですが、薄ピンクの花を咲かせた株がありました。
ヤマエンゴサクが咲く斜面にさしかかると、ギフチョウが飛んできて吸蜜をはじめました。
残念ながら花の位置が低いので、地面に止まっているのとさほど変わらなくなるのが玉に瑕。
少し先に茶色いチョウが止まるのが見えました。やった、あれはミヤマセセリだ!喜んで慎重に近付くと、何かおかしい。よく見るとガじゃないですか!
ニホンセセリモドキ
よくぞ名付けた、と感心するくらい、セセリに似ています。
ちらっと見せてくれた翅裏は、セセリと違って派手でした。
この頃までは普通のハイキング程度の道でしたが、次第に傾斜がきつくなり、岩場には鎖場が。なかなか本格的登山になってきました。聞いてないよ~!
ふぅふぅ言いながら登っていくと、イワナシやイワウチワの花が慰めてくれました。
イワナシ
イワウチワ
ようやく山頂に到着、低い山ながら360度のパノラマが広がり、遠くに雪を被った高い山も見えました。
山頂ではお決まりのチョウたちがテリを貼っていました。
キアゲハ
今年の16種目。
ヒオドシチョウ
新生チョウのキアゲハは新鮮ですが、越冬チョウのヒオドシチョウはボロボロでした。この写真のチョウはまだましな方でした。
山頂でたっぷり休憩した後はいよいよ下山。登りとは別のルートを降ることにしました。ところがこれが失敗?の元で…登りルートである程度は急傾斜だとわかっていたんですが、下りに選んだルートはそれに輪を掛けて急で、とうとう足に来て両足ともパンパンに張ってしまい、膝も曲げにくい状態に陥ってしまいました。
ここで足がつったら間違いなく滑落だろうな…でも自分の足で山を降りなければ帰れない…こんな低い山で遭難なんてとんでもない、足下に人家が見えるのに…でもまだまだ高度差があるなぁ…なんてことを考えつつ、途中で拾った枯れ枝を杖にして休み休みしながら必死の思いで下りたのでした。
何とか無事?下山、その後は近くにあった温泉施設へ、着替えも持ってないのに飛び込み、疲れを癒すことができました。
温泉から上がってさっぱりした後は、再び汗臭い服を着る羽目になったのは言うまでもありません。
Oさん、ご心配とご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした。日頃の運動不足を十二分に反省しております。
これに懲りませず、またお誘い下さいませ。今度ご一緒するときはストックや登山靴などの装備を忘れないようにします。
おしまいです。