7/20~21 高嶺の別天地へ高山蝶を求めて その2

 山小屋は幸い満員ではなかったようで、心配していた「1畳に2人」の事態は避けることができ、6人部屋に5人が寝ることになりました。外はかなり冷え込んでいましたが、さすが山小屋は暖かく、寝袋に入って寝ていると暑いくらい。身体の疲れからぐっすり眠れるはずでしたが、疲れすぎたのと足が痛いのとであまりよく寝られないまま朝を迎えてしまいました。
 それにしても山屋さんたちの朝の早いことといったら。二階からも廊下からもガタガタ騒がしいので寝ても居られず、早々に朝食を摂って出撃です。
 
 引き締まった冷たい空気の中、槍ヶ岳へ日が射し始めました。
 
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 すばらしい朝、そして雄大な景色。苦労して登った以上の価値がありますね。
 
 早速、昨日見つけておいたミヤマモンキチョウのところへ向かいます。すると、予想どおり、いました!
 
 ミヤマモンキチョウにも朝日が当たり始めました。
 
ミヤマモンキチョウ ♂
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 槍ヶ岳をバックに記念撮影。朝露が降りてなかったのはちと残念ではありました。
 
 逆光でも。
 
ミヤマモンキチョウ ♂
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 翅が透けて見えるのもなかなか良いものです。
 
 この子が飛び立つのを待って、行動開始。
 もうひとつの高山蝶を見ないことにはここまで来た目的が果たせませんからね。
 
 ところが苦戦。なかなか見つけることができません。たまに飛んでいるのを見つけてもはるか遠くに流されてしまうし。もしかして、駄目かも…と弱気になり始めた頃、Dodo-boyさんの手招きが見えました。急いで駆けつけると、指差す先には、憧れの…!
 
タカネヒカゲ
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 ハイマツの中で寝ていたんでしょうか。
 
 その後、何頭かハイマツに止まっているのを見ましたが、遠い!
 
タカネヒカゲ
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 たまに近くへ止まってくれても敏感で…比較的フレンドリーの子が居ましたが、まばらに生えた草の中へ止まるので草被り状態。
 
タカネヒカゲ
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 別の子を逆光で撮ってみましたが、ボロ擦れ。
 
タカネヒカゲ
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 これはこれで面白い写真ですが、説明がないと種類不明(笑)。
 
 そうこうしているうちに、雲が広がってきて日が射さなくなりました。すると、途端にチョウたちの行動がストップ、全く飛ばなくなりました。
 
 いい時間にもなったので、まだ粘られるというお二人を残し、足に不安を抱える私は先に下山の途につきました。それにしても下山は登りよりも足に堪えますね。おまけに湿度も高いらしく、噴き出す汗が乾かず不快指数アップ。
 
 途中、チョウが来そうなお花畑で粘ってみましたが、全く吸蜜チョウの姿なし。仕方なく先へ進みます。
 林の中へ入ると、チョウの姿がポツポツ。なかなか止まってはくれませんが…。
 
ヤマキマダラヒカゲ
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クロヒカゲ
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 これは地元でもお馴染みさんですが、アルプス山麓で撮るのは意義があり…ないかな?(^^ゞ
 
 嬉しかったのは、この子。
 
ゴイシシジミ
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 少数ながら地元でも見られるのですが、狙って見られるわけでもないので、素直に嬉しい。
 
ヒメキマダラヒカゲ
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 登山道の水が湧き出しているところで吸水していましたが、私が近づいたので飛び立ってそばの岩の上へ。
 
 さらに先へと進み、途中休憩していると、すぐそばへ止まって全開を披露してくれました。
 
ヒメキマダラヒカゲ
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 新鮮な子なのが嬉しいですね。
 
 ゆっくり休憩していると、予想どおりDodo-boyさんに追いつかれ、いっそのことma23さんも追いついてくるまで待とうということになり、そこから3人で下山。でも一緒に歩いていると息はゼイゼイ、足はガタガタ、ヘロヘロ状態に。自分の年齢を実感してしまいました。
 やっとの事で登山口にたどり着き、そこから駐車場まで1kmほどのアスファルトの道歩きのしんどいことといったらありませんでした。
 
 ということで、成果的には中途半端感が残りましたが、頂上こそ踏めなかったものの、歩き通せたことを考えると上出来と言っても過言ではないでしょう。あとは帰宅後、足の状態がどうなっているか心配ではありますが。
 
 さぁ、涼しい山の上から暑い地元に向かって一路…のつもりでしたが、その前に思ってもいなかったおまけの場所へとご案内いただいたのでした。
 
 つづく…